Do the Rwanda!
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ルワンダでの先生日記

新入生は刑務所上がり?~ルワンダの社会制度?~

ムラーホ!(こんにちは)
JICA海外協力隊としてアフリカのルワンダでろう学校の先生をしている、津田ナツキ(@ntktd3713)です。

 

ルワンダに来て早いもので6か月目に入りました。

2年の任期のうち、4分の1が過ぎたと思うと、時間の流れの早さにびっくりします。

日本は梅雨真っ最中でしょうか?

 

 

今回はわたしの学校の新入生について書いていきます。

 

あなたは誰?新入生の正体は不明

 

先日、わたしの活動先であるろう学校に新入生が入りました。

その人は、20代後半の女性

最初は制服を着ていなかったので、村の方かな?と思い、声を掛けました。

 

 

津田「ムラーホ!アマクル?(こんにちは、元気ですか?)」

 

 

女性「・・・」

 

 

女性からの反応がありませんでした。

 

そうか、ろう者なのかと手話を使って話しかけますが、反応がありません。

 

 

 

同僚が教えてくれました。

「この子はこの前まで刑務所に入っていたのよ。手話は知らないの。」

 

 

その時自分の体に衝撃が走ったのを今でも覚えています。

 

刑務所上がりの彼女

 

その女性は、犯罪を犯し、私の学校に来るまで刑務所に入っていたそうです。

しかし、話すこともできなければ、文字も書けません

捕まった時点で、身元も住所も分からないまま、刑務所に入り、

出所の際に帰る場所が分からないということで、私の学校まで来たという経緯でした。

 

身元が分かるまで、私の学校で生活しながら

手話や基本的な識字を身に着けることとなりました。

 

 

彼女のコミュニケーションの方法

彼女に、手話で話しかけても反応はありません。

毎日根気強くあいさつをしていると、同じ手話の動きをするようになりました。

 

手話=手や体の動きでコミュニケーションを取る

という意味が分かってきたのでしょうか?

少しずつですが、日々成長しているようです。

 

 

彼女と学校内で生活をしていく中で気づいたことがあります。

それは、簡単なジェスチャーや目の動きで反応をしているということです。

 

 

例えば・・・

・目をぱちぱちさせると、Yesの意味

・目を閉じると、Noの意味

 

この他に、手や体の動きで手話とは異なる表現をしていることに気が付きました。

 

彼女はこれまで、こうやって自分の意志を伝えてきたんですね。

 

 

ルワンダの社会制度?

ルワンダの教育制度

ルワンダの教育制度としては、

・小学校にあたるプライマリースクール(6歳~12歳)

・中学校にあたるセカンダリースクール(12歳~18歳)

これらは国として無償化を掲げています(2019年現在)

しかし、地域によっては実現できていないところがあるそうです。

実際にわたしの住む地域では、無償化ではなく、学費が払えずに義務教育を受けられない子どももいます。

 

彼女は、聴覚障害があることで義務教育も受けられなかったのでしょうか?

 

 

ルワンダの識字率

ルワンダの識字率は、

2019年現在で85パーセントを超えています。

わたしがルワンダで生活していても、ルワンダ人のかなりの確率の人が文字の読み書きができるように感じます。

 

しかし、彼女は文字が読めませんし、書けません。

 

ルワンダのIDカード

ルワンダで生活していくには、顔写真や名前、生年月日等の情報が入った個人IDカードの携行が義務付けられています。

実際に協力隊として活動する自分も所持しています。

 

彼女はIDカードすら持っていないストリートチルドレンだったのでしょうか?

 

 

日本の制度は?

 

日本では保護司地域定着支援センター生活保護の受給等といった生活を守るセーフティネットや福祉制度があります。

 

 

保護司とは

犯罪や非行をした人たちと定期的に面接を行い、更生を図るための約束事を守るよう指導するとともに、生活上の助言や就労の手助け等を行ったり、少年院や刑務所に収容されている人が、釈放後にスムーズに社会復帰できるよう、釈放後の帰住予定地の調査、引受人との話合い等を行い、必要な受け入れ態勢を整えるなどの活動を任務とする。(全国保護司連盟HPより抜粋)

 

地域定着支援センターとは

高齢者や障害を持っているために福祉的な支援を必要とする出所者等に、保護観察所と協働して福祉サービス等に繋げる支援機関(厚生労働省HPより抜粋)

犯罪を犯した人が社会復帰ができるような仕組みがあるわけです。

 

しかし、その網の目にも引っかからないグレーゾーンの人たちの支援が課題となっています。

 

 

ルワンダでは?

ルワンダではまだこのような制度や仕組みはないようです。

障害や高齢等が原因で犯罪を犯してしまうひとの犯罪を未然に防いだり、矯正施設から出所したひとにとって生活しやすい社会になればいいと思います。

 

 

 

自分もルワンダの福祉について、もっと勉強しようと思うきっかけになりました。

今度、ムサンゼ郡長の福祉担当に聞いてみよう!

 

 

 

 

その後の彼女

 

学校で彼女の写真を入れたポスターを作成し、街のあちこちに貼って回りました。

彼女の家族や知っている知人に繋がることを願います。

 

手話の他に、アルファベットや数字を書く練習も始めました。

 

 

とても頑張り屋さんです。

彼女が早く人とコミュニケーションが取れるよう、今後も指導していきたいと思います。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

ABOUT ME
津田ナツキ
世界の貧困をこの目で確かめる、ことを目的に青年海外協力隊としてルワンダで草の根活動中。ろう学校で教師として英語、情操教育を指導しながら、校内カフェレストランの立ち上げ、障がいに優しい街づくりを実践中。