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ドタバタ先生日記

男子生徒が学校を追い出された理由は?~ルワンダの物乞い・ストリートチルドレンの現状~

ムワラムツェ!(おはようございます)
アフリカのルワンダで青年海外協力隊として活動している、津田ナツキ(@ntktd3713)です。

 

去年の1月29日にルワンダに到着して、1年と1か月が経ちました。

青年海外協力隊としての任期は2年間ですので、帰国まで1年をきったことになります。

 

今回は、学校であった悲しかった出来事について書いていきます。

少し暗くなるお話ですので、嫌な方は飛ばしてくださいね。

 

 

その手話の意味は何?私の知らない手話

 

昨年度の途中から学校をお休みしていた一人の男子生徒が帰ってきました

生徒が途中でいなくなったり、急に帰ってくるのは日常茶飯事。

これは、学費が支払えなくなって学校を休んだり、急にまとまったお金が入りまた復学できたりというのが真相です。

 

 

その男子生徒に向かって、他の生徒が

「(あっちいけ、という手話)(親指を立てて握った拳を、鼻の右・左につける手話)」

という手話をするのです。この(親指を立てて握った拳を、鼻の右・左につける手話)は初めて見る手話だったので、どういう意味か分かりませんでした。

 

 

 

そして、一人の同僚が恐ろしい顔つきでその生徒に向かって、

「君は学校にいる資格がない。家に帰りなさい!」と手話で話すのでした。

 

 

せっかく帰ってきたのに、どうしてみんな冷たいんだろう、と疑問に感じていました。

 

そこで、他の同僚に、先ほどの分からない手話の意味を教えてもらいました。

その意味は、ストリートという意味でした。

 

 

ストリートチルドレンという意味の手話

 

皆さんは、ストリートチルドレンをご存知でしょうか?

 

 

ストリートチルドレンとは

これらの子供は、親や成人によって養育や保護をされることなく、路頭で睡眠をとり、家を持たない者をいう。親や成人が身近に存在していても、その身近な親や成人も子供同様に路上生活をしている場合がほとんどであり、子供のそばにいるわけではなく、養育もしくは保護されているとは言いがたい。また、家を持っていながら、金銭を得るために路頭で物乞いなどをする子供も含まれる。

これは子供たちが、他人からの保護も無く独力で生活するうえでしばしば犯罪行為に手を染めたり、あるいは自身の危険をかえりみずに道路上にまで飛び出していって物売りをする、または生活苦から児童売春といった行為にまで及ばなければならないといった面で、社会問題となる傾向を含む。

評価は専門家により違いはあるが、街頭で家を持たずに生活している子供の数は、世界中で1億あるいは1億5千万人くらいいるといわれている。(Wikipediaより抜粋)

 

途上国には必ずと言ってもいいほど、ストリートチルドレンが存在し、勿論、ルワンダにも存在します。

 

 

私の知らなかった手話はその、ストリートという意味でした。

その男子生徒は、聴覚障害の他に、生まれつき片足の膝が逆方向に反り返っており、上手に走ることができません。

同僚に聞くところによると、産みの親は男子生徒が幼い時に育児を放棄、その生徒は祖父母のところで育てられたそうです。そこで、私の学校のファウンダー(創始者)が一部の学費を支援し、学校に通っていたとのこと。

 

 

男子生徒が起こした事件とは?

しかし、なぜその男子生徒がストリートと呼ばれなくてはいけないのでしょうか?

それは、昨年度その生徒が起こした事件が原因でした。

 

その事件とは、男子生徒が学校を抜け出し、各地で物乞いをしたことでした。

彼は幼い時から、祖父母に物乞いをするよう教えられたそうです。次の新年度に進むためにはお金が必要だった。そこで、学校から街に下り、物乞いをしたそうです。

同僚や校長は急にいなくなった男子生徒を探しました。

何日か経ったときに、街で物乞いをしていたところを見つかったということなのです。

 

 

物乞いは犯罪?ルワンダの物乞いの現状

幼い頃からの教えで、学費や生活苦のため物乞いをしてしまった男子生徒。

しかし、その事件が原因で学校を追い出されてしまいました。

 

ルワンダでは、物乞いは法律で禁じられています

しかし、26年前に起こったジェノサイドが原因で、足や手を失ったたくさんの障害者がいるルワンダでは街やマーケットで、日常的に物乞いの現場があります。

もともとルワンダには、困っている人には分け与える、という文化があるため、物乞いで生計を立てている障害者も存在するのは事実です。

 

ですが、法律的には禁じられている行為のため、物乞いの現場が警察に見つかった場合は刑務所に入れられてしまうのです。

 

 

その後の男子生徒は?

 

その男子生徒は結局家に帰ることとなりました。

恐らく、家に帰っても一緒に住んでいる祖父母とは手話が通じないためコミュニケーションが取れず、また物乞いをするでしょう。

 

同僚が、「学費が払えればまた学校に戻ることができる」と言いました。

勉強も熱心で、年下の生徒には優しく生活の手伝いをしていた男子生徒。学校に戻れる日がくるのでしょうか?

 

男子生徒の帰り際、私は何の言葉(手話)も掛けることができませんでした。

 

ルワンダの障害児・者の課題、教育の問題、貧困問題、低所得者層へのアプローチ、

何一つ糸口が見えないまま、男子生徒の背中を見送るしかできなかったのです。

 

 

 

私はどうしたら良かったのだろう、と悔しい気持ちで一杯になりました。

その男子生徒がまた学校に来れることを祈ることしかできませんでした。

 

 

 

と、こんな出来事がありました。

心の中で、すごくもやもやして消化できなかったので、こうしてブログに綴ることにしました。これを読んだあなたは、何を思いますか?どうすれば良かったと思いますか?

 

もし、何かアドバイスやヒントがあれば、わたしまで教えていただけると嬉しいです。

 

自分の無力さ、無知さを感じる出来事でした。

 

 

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

ABOUT ME
津田ナツキ
世界の貧困をこの目で確かめる、ことを目的に青年海外協力隊としてルワンダで草の根活動中。ろう学校で教師として英語、情操教育を指導しながら、校内カフェレストランの立ち上げ、障がいに優しい街づくりを実践中。